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慢性硬膜下血腫

最近は暖かくなったり寒くなったりで、溶けた雪または氷がまた凍って、その上にうっすら雪が積もり余計に滑りやすくなるという、歩くには厳しい状況となっています。先日北海道新聞にも記事として載りましたが、今回は慢性硬膜下血腫についてお話します。

北海道ではこれから多くみられる疾患です。理由は冬の間に転倒により頭をぶつけ、1-2か月後あたりに頭痛などで受診されることによります。年齢的には脳がやや縮んで、隙間ができてくる70才以上の方に起きやすい傾向があります。

機序は様々な説があり、不明な点もありますが、1つには以下のことが考えられています。頭部打撲により脳を包む薄いくも膜が破れて、髄液が硬膜下腔にたまり、硬膜下水腫がまずできます。強くぶつけなくても、こつんとぶつけた程度でも起きえます。この水たまりが血に置き換わり、血種として脳を圧迫し始めると様々な症状が出ます。頭をぶつけてから、だんだん頭痛が強くなる、また物忘れを訴えて受診される患者さんもいます。圧迫が強くなると麻痺(歩きづらい、物を落とす)、口のもつれも出ます。

治療法はまだ薄くて圧迫が強くない場合には、漢方の五苓散を服用していただきます。薬の効果で血種が減少してくれば2-4週間ほどで中止して、その後、MRIの検査を行い、再増大がなければまず問題ありません。血液をサラサラにする薬服用されている患者さんは要注意ですが。

血種が大きく麻痺などの症状がすでに出ている患者さんは可及的に手術を行います。手術は頭蓋骨に小さな穴をあけて、そこから血種(通常は固まってはおらず、液状となっています)を管で持続的に排出させて圧迫を取るという、全身麻酔も必要なく、短時間で終わる手術です。

患者さんの中には頭をぶつけたという記憶がない方もしばしばおられます。術後に麻痺や頭痛が回復して歩けるようになると、そういえば転んだことがあったと思いだされます。昔、救急で真夜中に手術した患者さんが昏睡状態で、あと少し遅かったら・・・ということ思い出します。気になる方は、検査を早めに受けられることをお薦めします。あなどってはいけない病気と考えます。

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