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神経原線維変化型認知症

認知障害を呈する最も多い疾患にアルツハイマー型認知症があります。この疾患は病理学的(亡くなられてからいただいた脳を顕微鏡で詳しく調べた所見)にアミロイドβの蓄積(老人班)と過剰リン酸化タウ凝集による神経脱落(神経原線維変化)を認めます。多くは認知障害などの進行によりおよそ10年程度の余命といわれています。一方、比較的高齢(80-90歳)になり記憶障害で発症し、それ以外の認知機能や人格は比較的保たれ、緩徐に進行する認知症が一部存在することが指摘されています。病理学的にはアルツハイマー型に特徴的な老人班がほとんど見られず、海馬領域に多量のタウ陽性の神経原線維変化が見られます。最近ではPETによるアミロイドイメージング(脳にアミロイドが蓄積しているかどうかを知る方法です)が診断に有用と報告されています。このPETでアミロイドの蓄積がなく、比較的ゆっくり進行する認知症の中に神経原線維変化型認知症の患者さんが含まれていると考えられます。他に、性格の変化を伴い、MRIで海馬の萎縮の左右差を認める嗜銀(しぎん)顆粒性認知症も老人班の蓄積のない疾患として知られています。ただ、現状では、PETのある施設はかなり限られており、保険もききませんので、まだ一般的な検査ではありません。日常の診療現場では、アルツハイマー型に特有な老人班の蓄積を欠いた神経原線維変化型認知症などの高齢者タウオパチー(タウ蛋白の蓄積が優位)を診断することは容易ではありませんが、現在、保険適応のある脳血流検査(SPECT)で脳の血流低下の部位とパターンを見ることによりアルツハイマー型の診断は充分可能であり、逆に特有な低下パターンがないときはこれらの疾患を念頭に置き、経過を見るという方針を立てることができます。今後も診断機器の普及などにより診断の精度をすこしでも高め、患者さんがどのような経過をたどっていくのかを可能な限り予測することは、患者さんのみならず、家族にとっても重要な課題です。

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