頭痛は日常的によく経験される症状の一つです。多くは生命にかかわらない良性の頭痛ですが、ときにくも膜下出血、脳腫瘍など放置すると生命にかかわるこわい頭痛があります。これらを正確に診断して、治療方針を迅速に決定することが何より大切と考えております。
ぐるぐるまわる、ふわーっとする、ふらつく等様々な症状があり、時にパニックに陥りそうな激しい症状がくることもあります。これらの症状は内耳に原因のある末梢性のめまいと脳に問題のある中枢性のめまいに大別されますが、まずこれらをきちんと区別して、その原因を詳しくご説明いたします。
また、ガンマナイフによる500余名の聴神経腫瘍の治療より、多くの方がその初発症状としてめまいを経験し、それが見過ごされてきたことを見てきましたので、MRIでのチェックも大切と考えております。
近年社会問題になってきています認知症は、早期より的確に診断がなされれば、その進行を遅らせる薬を服用したり、周囲の理解などにより、自立した社会生活を長らえることができます。
一方、脳腫瘍、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫などは同様の認知障害をきたすことがありますが、脳神経外科的な治療で劇的に回復いたします。ご自身またはその家族の方で気になる症状がありましたら、ためらわずに受診されることをお勧めします。
食事、洗面、歯磨きのときに顔の片側に激しい痛みが走ることがあります。多くの場合は顔の感覚を司る三叉神経を血管が圧迫していることが原因です。これは三叉神経痛といわれ、薬の服用で収まりますが、その後多くは再発し、ブロック治療、手術、ガンマナイフなどの治療法が必要になってきます。ガンマナイフによる250名余の治療経験からお一人お一人に最適な治療方針を提示させていただきます。
手足のしびれは首や腰の骨の変形による神経への圧迫などが原因で起きることがありますが、脳梗塞や脳腫瘍などの脳の病気でも起きることもあります。また、末梢神経障害や糖尿病などの代謝障害などもかかわってきます。詳しい神経検査とともに、首や腰の神経をMRIで調べることは大切です。
パーキンソン病は歩行障害を呈する代表的疾患です。動作が緩慢になり、立ち上がるのに時間がかかるようになり、歩くスピードが遅くなります。腕の振りも少なくなります。バランスを取ることが難しくなり、転びやすくなります。表情も乏しくなります。ときに、手や指に震えがくることもあります。何かしようとすると震えが強くなるというより、座っているじっとしているときにでも見られて、ピル・ローリング(薬を丸めるような震え)振戦と言われています。残念ながら根治する治療法はまだ見つかっていませんが、種々の薬で症状の進行をある程度抑え、生活の質をよくすることができます。